店長の部屋

売上を伸ばす為に①

いきなり崖っぷち!

最後に勤めた飲食店の始まりはグランドオープンでした。私が入社したのが2010年10月、店のグランドオープンが12月と2ヶ月を切った状態でした。

初めに一言。知らないって強いですね。グランドオープンは、もうやりたくないです 笑

入社が決まり慌ただしく始まる新生活に付いていくのがやっとの状態で、何とかグランドオープンさせた記憶があります。でもグランドオープンから始まるんですよね。決してゴールではありません。ショッピングセンターの中にあった当店は、お客様はたくさん来店してくれました。でも私達は注文を受けて提供するのに必死。完全に機械的な作業を続けていました。そして開店から3ヶ月後、早くも店が潰れそうな危機に直面しました。売上がガタ落ちしたのです。年末年始は世の中が忙しい時期です。何もしなくても、お客様は店を利用してくれます。でも成人式が過ぎた頃、正月ボケも解消し普通の生活に戻ります。その頃から売上が減って2月中旬の時は赤字でした。

何がダメなんだろう?どうしたら良いんだろう?

飲食店の基本は「Quality Service Cleanliness(クレンリネス)」です。お客様の目線で店舗体験をしてみようと考え、客席の色んな場所から営業中の色んな時間帯、色んな曜日、自分の休みの日、などあらゆる角度でチェックしてみました。その結果サービス面に着目しました。

店の立地情報をまとめる

①店舗の立地が下町のショッピングセンターの中にある。

②この土地に都市開発が予定されている。

③元々は高齢者だけではなく、孫の代の3代目まで親しまれて生活する土地柄である。

以上の3点から、お客様の好みを考え合わせた接客マニュアルにしようと考えました。

常連のお客様を作ろう!

圧倒的に一見のお客様より、何回も足を運ぶお客様が多い土地柄。このショッピングセンターがこの地域の生活の基盤になっていました。そこで毎日足を運んで貰う為のサービスを考えました。目標は「つい入っちゃうんだよね」と言って頂くお客様を増やす事です。

① まずは基本、常連さんの顔を覚える!「いらっしゃいませ」では無く「こんにちは!」親しみを込めて日々の挨拶をした方が良いと思いました。

②次に声かけ。何度か見かけた事のあるお客様には 「今日は寒いですね」「いつもありがとうございます」と、相手に負担がない程度の声を掛ける

③ 顔を覚えて、お客様から「こんにちは」と言ってもらえる様になったら、積極的に声を掛ける。「この前の商品はお口に合いましたか?」「今日は◯◯なんですね!」「お仕事の帰りですか?お疲れ様でした」少し踏み込んだ話をする。

これを徹底させました。スタッフの中には消極的な子や、緊張から覚えるのに時間が掛かる子もいたので、得意な子に積極的に声を掛けさせました。ほとんどのお客様は笑顔になってくれます。スタッフのファンを増やす事に成功!

館内をウロウロする

私の顔を覚えてもらったら、大抵のお客様は声を掛けてくれます。「店長、こんにちは!」近所の立ち話の感覚で少し話した後「ではお店でお待ちしております」と言って別れます。3人に1人位は店に来てくれます。

他のテナントにも顔を出します。上辺だけの会話になり易いですが、余裕が有りそうなら声を掛けます。大した事ない内容でも有益な情報に変わる事があります。他にも他店舗と仲良くなると利点も増えます。ちょいちょい顔を出してました。

後、店の売上に繋がりそうなヒントを探して歩き周ります。館の外に出て人の流れを見たり、どんな方が街を利用しているのか観察していました。曜日や時間、歩く導線を私なりに分析していました。分析といってもほぼ感覚ですが 笑

独自の接客マニュアル作成

「顔を覚える」とか「声を掛ける」とか、どうしても苦手というか、出来ないスタッフもいます。女性と男性でも違いますし、年齢でも変わって来ます。店側が積極的に声を掛けられる雰囲気を作る努力はしても、スタッフの得意に変える事は出来ません。なので「感じの良い接客」を教えて実践してみました。

例えば、ボイスレコーダーを使って話す声のトーンやスピードを使って皆に体感してもらったり、注文を聞いている態度をお客様目線で確認してみたり、商品の見た目を意識したりと、自分がお客様の目線でたった時の印象を体感してもらいました。

またピークの忙しい時間でも、機械的な接客にならいように要点を押さえたチェックリストも作成し、スタッフ全員と共有しました。立ち姿勢や目線、特に拘ったのが「接客」ではなく「会話」でした。かしこまった敬語ではなく、親しみを込めた丁寧語を使ってました。レジのやり取りは約1分程度、この間に感じが良いと思って頂けるように対応しよう!と皆に教え込みました。分かりやすいゴールはお客様から笑顔が出たり、ありがとうと言ってもらえたり、プラスの要因があったら合格点だよ。と伝えていきました。

またお客様が店を出る時、なるべくお客様と目を合わせて「ありがとうございました」と感謝を伝えましょう。と、教えました・・・でも飲食店を経験した方なら分かると思いますが、コレ難しいんですよね。お客様は店を出て次へ意識が向いているので、店の事は無意識に近いんです。つまり目も合わなければ聞こえていない、気が付かないのです。そんなお客様にどうアピールするか?お客様の背中に向かって「ありがとうございました」を伝えよう!気が付いて振り返ってくれれば成功!みたいなゲーム感覚で良いからやって行こうよ!と教えを変えました。成功すると皆も笑顔になって私も嬉しく思った事を覚えています。

ゼロからイチって本当に難しいですよね。でも努力すれば何とかなるもんだなぁ、と思っています。振り返ってみて「為せば成る 為さねば成らぬ 何事も」を実践した感じです。

ABOUT ME
satchon
当ブログにご訪問頂きありがとうございます。 自由に生きたい!本気で切実に願うアラフィフオンナ(^‐^)vです。 25年間 大手飲食店で勤務してきた経験や、日常の些細な事を気ままに語る雑記ブログです。

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