店長の部屋

人を呼ぶ店作りの秘訣

お客様から人気のある飲食店は?

ずばり人(会話)です。

味がそこそこで話し上手な店員さんのいる店と、味が良くて無愛想な店、どちらが人気があるでしょうか?

間違いなく前者の話し上手の店です。予約が取れない美容室の店長から話を聞いた事がありますが、美容師の腕はそこそこで商売になる。方が上手くなきゃお客は取れない。と、言っていました。確かにその通りだと思いました。

結局、人を集めるのは人なんですよね。「サクラ」が未だに存在するのは、ここにあります。人が集まる物に人は関心を持ちます。誰も立ち止まらない物には誰も興味は持ちません。取っ掛かりは人ですが、物がよければ必ず手に取ったり試してみようと思います。その為にもまずは人です。

一生懸命「いらっしゃいませ」を言ったら?

以前の店でこんなエピソードがあります。バイトの子が「私、いらっしゃいませが言えないんです。」と言い出しました。理由を聞いたら恥ずかしくて笑っちゃう、と答えました。「じゃあ、挨拶の練習をしよう!」裏で少し練習した後、店頭に立って目が合った人に「いらっしゃいませ」と言ってごらん。恥ずかしくなったらお辞儀をして誤魔化して良いから。と30分程、店頭に立って挨拶をひたすらさせました。

30分後「どう?言える様になった?」と聞いたら、「あるお客様に挨拶したら『隣に入ろうと思ったけど、君が笑顔で挨拶してくれたからコッチに入るよ』と言って、来店してくれました!それからは挨拶が平気になりました!」と嬉しそうに話してくれました。その子は挨拶を克服出来て、来店を促す挨拶も出来る様になった。一石二鳥です。

いきなり店頭に立って挨拶しろ!なんて体罰に近いと感じる方もいると思いますが、もちろん私も人を見て方法を考えてます。余計に挨拶出来なくなる子もいると思いますし、これがきっかけで退職に繋がる子もいるかもしれません。が、この子は人懐っこく明るい子だったので大丈夫だと確信がありこの方法を取りました。結果成功しました!

人を呼ぶのは人なんです。

そして口コミ

これも強いです。店を活かすも殺すも口コミ次第です!

実際の話ですが、とても美味しいラーメン屋さんがありました。そこは私が店長として働いていた店の近くに開店したのですが、5年ほどで閉店してしまいました。なぜか?店員さんの喋り(愛想)が足りない事でした。地域密着型の街だったので、地域住民に好かれないとお客様として店に寄って来ません。人柄を知るためには、ある程度の会話も必要です。笑顔で「こんにちは!」と声を掛けてた方が人間の心理として「悪い人じゃないかも?」と警戒心が無くなっていきます。最初の印象は大切ですよね。

「店の前や客席で常連さんと一緒に話をする」これが私の理想の仕事内容でした。カウンターやレジに入ってスタッフと一緒に働くのでは無く、運営はスタッフに任せて私は常連さんと他愛もない事を話したり、店の前で通る人に挨拶したり。たまに店のスタッフに声かけて確認する程度で、私自身が「さくら」になるのが面白いやり方じゃないかな?と考えてました。色んな問題があり実現しないまま退職してしまいましたが。

目立ったもん勝ち!

店が暇でお客様を呼びたいのであれば、自ら店の前に立ってみても良いと思います。ただ立っているのがキツイのであれば、店の前を掃き掃除してみたり打ち水をしてみたり。店の前に立つ理由なんてたくさんあります。目立つ事も必要です。

世話になったオーナーは「良くも悪くも目立つ事は必要、どっちつかずが一番ダメ!」と言っていました。悪目立ちはあまり良いとは言えないような気もしますが、人の印象には残ると考えれば目立たないよりは良いのかな?とも思います。

最近見なくなったチンドン屋さん。50年ほど前には普通に存在しました。開店行事で店を繁盛させる為に、派手な衣装と楽器で近所を練り歩き店の宣伝をして回る一行団体です。原始的な方法ですが、目立つ行為としては抜群ですよね。店が行列出来たら休憩してもらい、落ち着いてきたら練り歩いてもらう。効果バツグンです!インスタ映えしそう!

話題性の戦略

SNSで予約が6年先まで埋まっているラーメン屋さんがある事知りました。興味ありませんか?まずラーメン屋さんで予約って聞いた事がないですよね?そんなに美味しい店なの?どんな店?何でも1日1組限定のラーメン屋さんで、メインは持ち帰り商品の店だそうです。どんな経緯でこの商売スタイルになったかは知りませんが、話題性抜群の経営方法です。

情報が多すぎる世の中で、普通にやっていたらなかなか芽が出ない今の時代。昔のようなチンドン屋さんもしかり、6年先まで予約が一杯の店もしかり、ちょっと群を抜く目立つ方法は必要かもしれません。でも店の賑わいが目的なので、客足が途絶えないようにする為にはやっぱり地道な接客、お客様と対話する事だと思います。

初回だけにしない為に

でも店の努力として、賑わいを継続させる為の努力は必要です。それはスタッフ自身であり店長自身です。お客様は店長からの「こんにちは!」の一言を待っています。これだけでOKです。無愛想に言っちゃダメですよ。笑顔で活気のある挨拶でなきゃ!100人来たら100回笑顔で「こんにちは!」です。

来てくれたお客様に100点を付けてもらう事は難しいです。でも平均点以上(仮に60点)付けば必ず再来のチャンスはあります。その再来のきっかけはスタッフの活気です。店長を含めたスタッフ達が活気に溢れて、店の外にまで伝わる躍動感を出したら、お客様は何度でも来店してくれます。飛行機の様に離陸までが勝負!飛び始めればグングン昇って行きます。

 

最後に・・

「いらっしゃいませ!」と声を出すのはタダ。笑顔を出すのもタダ。経費はかかりません。広告やサクラはタダではありません。リスクを減らすために、まずはスタッフが元気に挨拶を出来るようにリーダーが率先してやってみましょう。スタッフ達が自ら出来る様になったらコッチのもんです。

お客様は元気な人が大好きです!

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satchon
当ブログにご訪問頂きありがとうございます。 自由に生きたい!本気で切実に願うアラフィフオンナ(^‐^)vです。 25年間 大手飲食店で勤務してきた経験や、日常の些細な事を気ままに語る雑記ブログです。

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