毎日色んなお客様が来店されます。中には私達を笑顔にしてくれる方もいれば少し苦手な方も来店されます。
そんな時、私はどんな風に向き合っていたか?
様々なお客様がいらっしゃいますが距離感が大事!
店を贔屓にしてくれるお客様
店の雰囲気やスタッフを気に入ってくれて毎日来店して下さる方は多くいらっしゃいます。最初は礼儀正しい対応も、慣れて来ればお辞儀ではなく手を振る仕草に変わります(これは私だけかもしれません)。
私の経験談ですが、とても仲良くなった年配の男性がいました。私は「じいちゃん」と呼んでいましたが、毎回「お兄さんでしょ!」と訂正されました。そんな気さくな会話の出来る方だったのですが、ある日を境に店に来なくなってしまったのです。その方は当店の近くで商いをしている事を知っていたので、お客としてじいちゃんの店に行きました。お孫さんだったと思いますが店番をしていたので、商品購入後じいちゃんについて聞いてみました。「お爺ちゃんは癌で入院したんです。痴呆も始まっていたので、もう出てこれないと思います。」と、悲しそうに話してくれました。私は何とも言えない気持ちになって「お大事にして下さい。」と伝えて店を出ました。
この時に思いました。必要以上にお客様と仲良くなるのはダメだと。自分なりの線を決めて付き合っていかないと、自分が持たないし後悔する結果にもつながるだろう・・と感じました。特に年配の方は人懐っこい方が多いので、すぐに仲良くなれます。私の様な若輩者でも可愛がってくれます。その行為に甘えてはいけませんね。
お客様との距離感はこの頃から気にするようになりました。
少し困ったお馴染みさん
仲良くなると馴れ馴れしくなります。こんなお客様がいました。「パチンコで負けちゃって夕飯の買い物も出来ない。店長幾らか貸して!」私はびっくりしました。「普通頼める?ご主人に話さない事、私に頼むって!」と思いましたが、その時は幾らか渡しました。返って来ないものとしてあげる気持ちでした。1週間ほど経った時、店に返金しに来ました。
「次に来たら断ろう、店を利用しなくなってもいいや!」と決めていましたが、しばらくしてから「また貸してくれ」とお願いしに来たのです。正直呆れてしまいました。「ごめんなさい。貸せるお金は無いです」と言ったら「分かった。何回もごめんなさい」とすぐ引き下がりました。
その後、そのお客様は決まった頻度で店を使ってくれていました。もちろん金銭トラブルもありませんでした。
自分とは感覚の違う方は多くいるんだなぁ、と心底思いました。私は「店員とお客様」の気持ちで接していても、相手はそう思っていないんでしょうね。
かなり困ったお馴染みさん
これはもう横柄な態度を取る方です。最初は一人で大人しく来ていた方が、店で顔なじみの別の方と仲良くなり、次第に8人位の団体になって席を広く占拠する迷惑な方たちです。ファーストフードである当店は、お客様が商品を席に運んで食べるスタイルなので、カウンターから離れてしまうとお客様の自由ですが、ある程度マナーは守ってほしいものです。「騒がない・空いている席は譲る・無意味にスタッフを呼ばない」と、一人で利用する時は守れるのに団体になると出来ない。つまり「赤信号 みんなで渡れば 怖くない」のスタイルです。
毎日、他のお客様とのトラブルが起きなきゃ良いな・・と思っていた頃、事件は起きました。
困ったお客様A様とB様が、お客様の荷物に触ったとかで喧嘩に発展!B様が警察に電話をして呼ぶ。と言う所で私が出勤。状況はかなり最悪で、双方を止める事が出来ませんでした。他のお客様も利用していたので私は腹を決めました!「他のお客様もいらっしゃるので大声を出すのであれば外でお願いします!」と、店内に響き渡る大声で叫びました。しーんと静かになった所で「警察を呼んだと聞いております。どちらにしても話は外でお願い致します」と言って外へ促しました。
同時に警察が到着して、双方の話を事情聴取。私は店内にいたお客様に謝罪と問題ない事を説明に回りました。私の出勤前の出来事だったので少し肝が冷えた経験です。
その後もA様もB様も来店頻度は変わらず。お客様を怒鳴るという、前代未聞の出来事でした 笑
以上の3タイプ、共通して言えるのが「パーソナルスペース」です。店・私・お客様、この距離感を見失うと結果的に、自分の首を絞める事になるので注意しましょう!
来店すると少し気を使ってしまうオーナーの知人
当店のオーナーは色んな商売をしていたせいか、とても顔が広い方でした。突然オーナーの友達だと言って来店します。私達は友達だろうが家族だろうが、他のお客様と同じ様に対応するだけです。他のお客様との違いと言えば「ご来店ありがとうございます。◯◯様の事はオーナーに伝えておきます」と、言うだけ。だって本当に知り合いかどうかは私には分からないのですから。
たまにオーナーの知り合いだと言って個人情報を聞き出すセールスマンや詐欺の人もいます。これを見極めるのは私では出来ません。
本当に知人の方。まれに「やっかいな方」がいます。客席に呼ばれて長時間捕まったり、忙しい時間に店の外から大きな声で「△△ちゃん(愛称)いる?」と叫ばれたり、出来ないサービスを無理に頼んだりと、店の都合お構いなしの方々に気を使うようになってしまうのが煩わしく思いました。もちろん こういうお客様が来店した後、必ずオーナーにクレームを入れてました。当然です!
全体的にオーナーの知人だと言われる方は少し苦手でしたが、一人だけとても素敵な女性が利用して下さってました。器量良し・性格良し・頭良しの憧れの女性で、私がオーナーの愚痴を言っても「分かる!」と言って頷いてくれるし、他のお客様や店の事も気にしてくれて迷惑かけないように使って下さいました。その方が来ると私は嬉しくて一人でテンション上がってました。
今となっては懐かしい思い出です 笑
来店する度に文句を言うクレーマー
お客様からクレームが入ると嫌ですよね。特に修復が難しいのが2次クレームです。もちろん店の不手際や対応が悪いなどのご指摘は真摯に受け止め、謝罪と感謝を申し上げていましたが、来る度に嫌がらせに近いと思わせるほどケチ付ける方も中にはいます。
こんなに不満ばかりの店になんで来るんだろう?
私達のサービスは出来る範囲が決まっています。それ以上を要求されても出来ないものは出来ないのです。もちろんお客様を選んで無いですし、皆さん公平に利用出来るように考えながら運営しているのですが、自身の都合を押し付けてくる方も中にはいらっしゃいます。
あまりにも不満ばかりなので「これ以上のサービスは出来ません!」とはっきり伝えましが、まだネチネチ言ってました。さすがにスタッフ達も萎縮して少しナーバスになってましたが、私が退職した後一度も来店してないそうです。
恐らくですが、常連さんとして自分を覚えてほしい!という気持ちが強かったのかもしれません。クレームを言ってくるお客様には次の利用で細心の注意を払って対応するのもです。必要以上にご愛想を使ったりする人もいますが、私はクレームの内容で対応を使い分けていました。それが気に入らなくて文句を言っていたのかもしれません。
最後に・・・
今回ブログに挙げた方はごく一部の方です。本当に色んなお客様と出会いましたが、個性的な方が多い店でした。多分私が一番キャラ濃いのですが 笑
抑えないとダメと分かっていても感情が先に出ちゃう事ってありますよね。神や仏の気持ちで接する事なんて出来ません。でも私は万人に好かれる店作りを心掛けていたので、全て良しかな?と思っています。今では素敵な思い出です。
以上、さっちょんとゆかいなお客様達のお話でした!