店長の部屋

店長としてどう敬意を払うか?

商売(経営)の三原則「人・物・金」

「人」の重要性は高いです。お客様、関係者、業者、そしてスタッフ全員「人」です。良い信頼関係を築く事が重要ですが、これが難しいんですよね。それぞれの立場で皆さんの考えがありますし、一生懸命やっているからこそ意見が出ると思います。私なりの「人」の付き合い方です。

自分の立場を理解する

つい「店長」という立場でスタッフに仕事を依頼する時、命令になってしまいがちです。「〇〇をやれ」「△△はさわるな」など命令の気持ちが無くても受け手の立場からすると、上から物を言われているような気持ちになり萎縮してしまいます。必ず「お願いします」という依頼する気持ちを受け手に伝えなければなりません。イレギュラーな場面もありますが大抵の場合は命令ではなく依頼すべきです。

私の店長歴は通算約14年程ですが、一度も自分が一番と思った事がなく店のオペレーション作業はスタッフより下で良いと思っていました。少し極端な言い方ですが店長の仕事はオペレーションスキルが一番ではなく、店舗内の全ての責任者であるからです。食材や売上の管理、帳票類などのデスクワーク、スタッフやお客様のコンプライアンスなどを管理や指導する事が仕事です。オペレーションスキルは二の次で良いんです。但し正しいスキルは求められますが。

そしてココがポイントですが、店長はお店のリーダーです。スタッフからリーダーと認識して貰わないと関係性が崩れます。リーダーになる為に何をしたら良いのか?それは自分が尊敬する人や絶対の信頼がある人にヒントがあります。トップを張っている人は少なからず周りの人達から指示されている筈です。その人を分析して真似てみるのも方法です。

クリスマスやバレンタインにはスタッフに差し入れもしました。一番人気が合ったのが舟和の芋ようかん!皆んな喜んでくれました。

個々に向き合いコミュニケーションをとる

店長とスタッフには距離があります。自分は近い距離感だとしてもスタッフからすると想像以上に離れています。この距離感が店長を孤独にさせるのですが、私は少しでも近づける為に多くのコミュニケーションを取りました。皆で話すのではなく1対1です。長い時間は必要ありません。スタッフに興味を持つのです。家族構成や学校、趣味、好きな食べ物、何でも良いので雑談をするのです。

人は話をする事でストレスが緩和されますし、相手を知ることで尊敬や親近感を持ってくれます。私は相手によりますが、まずは自分の事を話します。その話の中で相手に質問すると、相手も答えてくれます。自然と会話になり相手の話を聞き出します。相手は自分の話を聞いてくれる存在と認識して一つ壁が取れます。

これをずっと14年間続けてきました。そこそこコミュニケーションスキルは高くなったような気がします 笑

一人一人 性格や価値観が違うのですから自分に合わせてもらうのでは無く、自分が相手を理解して受け入れる。そして相手に自分を受け入れてもらう為の行動としてコミュニケーションが必要だと思っています。でもこれは私の考え方で私のやり方です。

効果的なコミュニケーションの取り方は人それぞれだと思いますが、仲間と認識してもらう為にはコミュニケーションは外せません。

常にWIN-WINの関係になるように努める

この関係性は全ての「人」に値します。何かの取引をする際に、どちらかLOSEになるのであれば手を引く事がビジネスの鉄則です。売り手と買い手だと一見売り手の方が立場が弱く見えますが、やり方次第で強くもなれます。例えば「大家と店子」、店子は大家さんに気を使いますよね。更に「この土地を売って下さい」と言い出した買い手の方が、売り手の条件を飲む事が多いです。つまり「言い出した方が弱い」のです。

相手が誰であろうと、自分の欲を出してはWIN-WINの関係には成りにくいのです。相手の言い分を聞いて自分の言い分を伝える、この関係性を構築する必要があります。コミュニケーションで賄えるかもしれません。少し色を付ける事も必要な場面もあるかもしれません。大切なのは「この先、この相手とどういう関係性でいたいか?」だと思います。その時の感情で判断するのは危険です。

私は過去に感情を出してLOSEになった経験もあります。その経験から悩んだら一晩考えて答えを出すようになりました。その場の駆け引きの計算は今でも苦手です 笑

常に最悪を想定する

「この関係性が崩れたらどうなる?」と相手に対して常に考えていました。「コレを言ったら相手は喜ぶかな?逆にコレは言っちゃダメになるな」とか、言葉一つでも選んで相手に伝えていました。相手が立場的に弱い人なら尚更慎重になりました。

行動についても相手に取ってプラスになる様に心がけていました。「今コレをやらないと後で大変な事になる」「こうしておいた方が相手が上手く立ち回れる」など、相手の考えや習慣なども考えて出来る限り自分が合わせる様に行動しました。

それでも予期せぬハプニングは起きます。

「大家さんを怒らした!」「他店舗の店長との約束が守れない!」「スタッフの△△さんが話があるって言ってきた!」など気が抜ける暇はありませんでした。ただ自分の言動で どんな影響があるか立場的に考えていました。早い行動は修復も簡単で大事には至らないです。逆にその行動が評価される事もあります。

私の経験談ですが、あるお客様が当店以外の商品を持ち込みで召し上がっていました。流石に見て見ぬふりは出来ないのでご遠慮頂くよう伝えました。そしたら激怒されて大家にクレームが上がりました。普通はココで終わるのですが、そのお客様は週一の頻度で来店されてたのです。私は「クレームはギフト」と考え慎重に対応しました。結果的に毎日来店するようになりスタッフへ差し入れや温かい言葉など掛けて頂きました。更に本部へお褒めの言葉も送って頂きました。クレームからファンに繋げる事に成功したのです。もしあの時持ち込みを注意しなかったら?もしクレーム後当たり前に対応していたら?と考えると、相手の立場になって最悪を想定しながら行動した結果だな‥と思います。

その時は大変でも後から良い結果になるのです。その時に結果が出なくても焦ってはいけません。

後、最悪を想定しながら行動すると先回りが出来る様になります。特に人間関係の最悪は最も労力が強いられます。こじれたら自分へのダメージも大きいです。自分を守る為にも想像力を働かせて立ち回る事が出来れば大きな障害も乗り越えられます。

舐められないようにする

今まで相手を優先させる考え方でした。自分が謙り一歩下がって相手に譲る方法でした。が、私も人間です。感情もあります。主張する時は主張しました。頻繁にオーナーに意見しました。時にはお客様や大家さんにも噛みつきました。私は奴隷や下僕ではありません。言いなりになってはいけません。

きっとオーナーや大家さんには「可愛くない女だ」と思われたと思いますが、私にしてみれば「上等だよ」と思っていました 笑

引く所は引く。でも出張る所は引いちゃダメです。昔の先輩に「リーダーになる為には人に強くならなきゃダメだよ」と教わりました。強さは口調ではなく心です。

私は自分の意見が対等に言える様な環境にする為に、相手に合わせて自分が引く姿勢をとっています。私がやる事もやらないで常に出張っていたら「出る杭は打たれる」でいつも叩かれちゃいますよね。その加減は「丁度いい加減」を考えて行動していました。

 

最後に

人間関係って難しいですよね。「こっち立てればあっち立たず」扇子の軸つまり「要」です。良い関係性を築く為に、沢山のコミュニケーションを取りました。リーダーになる人は、より深いコミュニケーションが必要なのかもしれませんね。

 

 

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satchon
当ブログにご訪問頂きありがとうございます。 自由に生きたい!本気で切実に願うアラフィフオンナ(^‐^)vです。 25年間 大手飲食店で勤務してきた経験や、日常の些細な事を気ままに語る雑記ブログです。

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